那覇駐屯地の広報資料館(2)


入り口からすぐ左に入る部屋があり、そこで不発弾を展示している。
なんで不発弾なんだろうと思ったら、第1混成団には第101不発弾処理隊が所属しており、この部隊が沖縄の不発弾処理を担当しているらしい。この展示室は、彼らの活動を紹介しているもののようだ。
そして、その奥にあるドアを開くと、お目当ての模型展示室に入る。シアター形式で階段状になった客席には椅子が並べられている。
といってもそんなに広い部屋ではなく、50人入るか入らないかという程度だ。そして、部屋の役半分を本島中南部の模型が占めていた。

私が席につくと、女性隊員が「では準備しますので、少々お待ちください」と行って、部屋の前方、つまり模型の裏にある部屋へ入っていった。
彼女の姿が消えて少しすると、部屋が暗くなり、クラシック音楽に乗って、映像とともにナレーションが始まる。上映時間は30分ほどだそうだ。
その瞬間、豆電球か発光ダイオードの小さな光が、暗い模型の上で輝いた。赤色が米軍。緑色が日本軍を示しているそうだ。
最初は緑色が中南部のほぼ全域で輝いていたが、やがて赤色の光が嘉手納・北谷付近に輝きだす。
艦砲射撃の頃になると、艦船の模型が赤く点滅をはじめ、砲弾の軌跡が本島に向かって点描のように伸びていく。
そして、赤い点線が中部に広がり、やがて南部で進攻していくと、緑色の光たちは徐々に南部へまとまって行く。
ナレーションは各部隊の配置やその行動を説明し、そのたびに各部隊に対応する緑色の光が点滅し、やがて消える。
最終的には喜屋武と摩文仁に分断された緑の光は、やがて完全に消えていく。

この展示は純粋に作戦履歴なので、平和記念公園のような住民側の視点はない。
住民の状況や犠牲者数についても、ナレーションの一部で触れられているに過ぎない。
そのナレーションも昭和のニュース映画を見ているようだった。
だが、沖縄戦の推移を把握する意味では、演出がシンプルなだけ分かりやすかった。
実際に部隊配置を暗がりの中で光として見せられ、それがどんどん南に追いやられ、最後は暗闇が残るという手法は、沖縄戦の凄惨さを物語っている。
そして、旧日本軍の作戦行動を一方的に擁護しているわけでもない。ただ淡々と、作戦の推移を語っているだけだ。
私としては、まずこちらで概要としての作戦履歴を頭に入れた後、具体的に各シークエンスでどういう事があったのかを、記念公園やその他の資料で把握すると、全体像が分かるのではないだろうか。
確かに作戦の経緯も、記念公園や資料で知ることはできるが、この模型展示は思った以上に分かりやすかったので驚いた。

時々本土からの観光客も見学に来るらしい。
もし沖縄戦を知りたいなら、見て損はないと思うがいかがだろうか。

地図

各種情報

住所 沖縄県那覇市鏡水679
電話 098-857-1155
URL http://www.sdf-museum.com/guide/naha.htm
開館時間 9:00~16:00
休館日 土日、祝日
入場料 無料
アクセス 那覇空港からバスで約10分。金城で下車。

メイン・カテゴリー

関連地域一覧